Saturday, September 25, 2010

海水浴場、暑すぎてダメ 昨夏は長雨の愛知、客足伸びず

記録的な猛暑が続いた今年の夏。涼を求める人たちで海は大にぎわいと思いきや、実際には、長雨に泣いた昨年に続き、客足が伸びなかった海水浴場が目立つ。関係者は「暑いのも、行き過ぎれば逆効果」とうらみ節だ。
 愛知県南知多町にある東海地方有数の内海海水浴場。町観光協会内海支部の角敦美支部長によると、今夏の海辺では、「熱くて、足の裏をやけどしそうだ」といった声がよく聞かれたという。
 弓状の砂浜が長く延びる同海水浴場は2008年、約43万人の海水浴客でにぎわった。しかし、昨年は東海地方で観測史上最も遅い梅雨明けを記録するなどの天候不順で、人出は約34万人に。それだけに「何とかまた40万人台に」との期待があった。
 しかし、今年の人出は38万人程度にとどまる。角さんは「あまりに暑くて、水浴びするより、外出を控えた方がいいと考えた人が多かったのでは」と分析する。
 同県知多市の新舞子マリンパークにある人工海浜、ブルー・サンビーチも客を減らした。今年の海水浴客は約8万5千人。一昨年の約13万1千人はおろか、昨年の約10万5千人にも届かなかった。管理事務所の担当者は「熱中症で海水浴客が救急車で運ばれるケースもあった。来年は普通の夏であってほしい」。
 全国的にも苦戦した海水浴場が目立つ。神戸市の須磨海水浴場は、昨年比で4%少ない62万3千人。和歌山県白浜町の白良浜海水浴場は58万3700人で、昨年に続いて60万人を割り込んだ。
 一方で、天候に左右されない好調さを維持した海水浴場もある。神奈川県藤沢市では、江の島に近い片瀬海岸などに昨年より5万人多い計428万4千人が押し寄せた。市内の海水浴客は180万人程度にまで減った時期があったが、この5年間は一貫して400万人を超す。同市の担当者は「若者向けのイベントやおしゃれなビーチショップの出店が相次ぎ、それを目当てにまた若者が押し寄せる。安定した集客につながっている」と話す。(黄チョル)

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